■歯周病は、若い頃から始まっていることをご存知ですか?
■歯周病は、若い頃から始まっていることをご存知ですか?
歯周病の予防は、若い頃から始めてください。
厚労省発表の令和4年歯科疾患実態調査には、歯肉出血を有する者の割合は、10歳以上の年齢階級全体で44.9%、10~14歳で40.2%、20~34歳で40~50%台というデータがある。また、15~24歳で4mm以上の歯周ポケットがある人の割合は、1999年・10.4%、2005年・7.2%、2011年・8.5%、2016年・17.6%、2022年・17.8%と、増加傾向にある。歯周病(歯槽膿漏を含む)には年代が高い人の口内の疾患というイメージを持つ人もいるかもしれないが、歯周病の手前の段階の「歯肉炎」の状態の人は、10~20代にも一定の割合でいることがうかがえる。(出典:厚生労働省ホームページより)
歯周ポケットを有する者の割合、年齢階級別(厚生労働省ホームページより)
歯周ポケット(4mm以上)を有する者の割合の年次推移、年齢階級別(厚生労働省ホームページより)
歯周病菌や歯周病菌が出す毒素が、毛細血管から全身に広がっていき、たどりついた組織で悪さをします。肺炎、アルツハイマー、糖尿病など、歯周病と全身の健康の深いかかわりが分かってきています。
ですから、歯周病は必ず歯科クリニックで治療する必要があるのです。
また、生活習慣を改善することで歯周病が改善することもわかって来ています。
■女性は生涯で3度、歯周病危機に見舞われる
これまでの研究で、女性ホルモンには、ある特定の歯周病菌の増殖を促し、これらの菌によって歯周組織の炎症を悪化増悪させる作用があることが分かってきているのです。
女性は、「思春期」「妊娠・出産期」「更年期」と主に3度の歯周病になる危険性にさらされているのです。
女性ホルモンが活発に分泌され始める思春期は、中間試験、期末試験など学校の勉強、友人関係などのストレスによる免疫力低下で歯肉が炎症を起こすことがあるのです。
また、妊娠期には女性ホルモンが大量に分泌されて歯肉が腫れやすくなるのに加え、つわりによる食生活の変化や歯みがきが疎かになりがちになることも口内環境を悪化させるのです。
さらに、更年期は女性ホルモンの分泌が乱れることに加え、唾液の分泌量が減ることで口内の自浄能力が低下し、歯周病が進行しやすいというがあるのです。
気付かないうちに進行している「サイレントディジーズ(Silent Disease・静かなる病気)」ともいわれる歯周病は、現代医学で非常に危険な疾患と言われているのです。
歯周病のステップ