【インビザラインの費用の内訳は?相場や費用を抑えるコツも紹介】
目次
1.インビザラインとは
インビザラインの仕組み
保険の適用について
2.インビザラインの費用相場と内訳
カウンセリング費
精密検査費
調整費
通院費(交通費)
保定期間費
マウスピース費
3.インビザラインにかかる費用を抑えるコツ
部分矯正の検討
マウスピースの装着時間を守る
マウスピースの保管や管理を適切に行う
マウスピースの洗浄について
マウスピースの紛失について
医療費控除を活用する
4.まとめ
導入
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インビザラインに興味があるものの、費用が気になるという方も多いのではないでしょうか。
インビザラインは、ワイヤー矯正や他のマウスピース矯正と同様に、決して安い治療法とはいえません。しかし、インビザラインにかかる費用を抑える方法もあるため、上手に活用することで負担を軽減できます。
この記事では、インビザラインの費用相場や内訳、費用を抑えるコツを詳しく紹介します。インビザラインを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
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1. インビザラインとは
インビザラインとはマウスピースを使って歯の矯正を行う方法で、全体矯正だと総額100万円ほどの費用がかかる治療法です。
インビザラインは金具やワイヤーなどを使用せず、取り外しが可能な透明なマウスピースを使用します。
2005年に日本で発売・導入された治療法で、「目立つワイヤー装置に抵抗がある」という理由から歯並びの矯正ができなかった人も周囲を気にせず治療ができるようになりました。
インビザラインによる歯の矯正は、以下のような方におすすめです。
● ワイヤーをつけたくない
● 健康な歯を抜きたくない
● いつも通り食事がしたい
クリニックによって方針は異なりますが、抜歯をできるだけ行わずに治療を進めることもできます。インビザラインの概要については、下記の記事で詳しく解説しています。
インビザラインの仕組み
インビザラインは、歯や歯茎を包み込むマウスピースで圧力をかけて歯を動かす矯正です。
治療の最初にスキャナーで歯形や歯並びなどの情報を収集し、口内データを分析したうえで一人ひとりにあったマウスピースを作成します。元の歯とマウスピースに少しズレができるように作られており、この差を利用して歯に圧力をかける仕組みです。
インビザラインで使用するマウスピースはアライナーとも呼ばれ、定期的に交換して歯列の移動を促します。
また、インビザラインで矯正を行う場合は、歯を効率的に動かすためにアタッチメントというプラスチックを歯の表面に接着しますが、使用後に跡は残らないため心配はありません。
アタッチメントはマウスピース型の矯正装置が歯に固定されることを助けますが、すべての症例で使用されるわけではないため、必要に応じて歯科医師が指示を行います。
保険の適用について
インビザラインは保険適用の治療ではありません。インビザラインに限らず、歯科矯正は保険適用外の自由診察になるため、費用は歯科医院によって異なります。
しかし、厚生労働大臣が定める23の先天性疾患を原因とする矯正治療を行う場合だと、例外的に保険の適用を受けられるケースもあります。
この場合は適用される疾患名や条件、治療を受けられる医療機関が細かく指定されているため、事前に確認しておく必要があります。
基本的には実費負担になるため、クリニックごとに設定されている費用や治療方法などを比較しながら自分に合う医院を選びましょう。
2.インビザラインの費用相場と内訳
インビザラインの費用相場は、全体矯正で約130万円ほどです。ここでは、インビザラインにかかる費用とその内訳を紹介します。
カウンセリング費
カウンセリングにかかる費用は、無料~1万円前後です。
費用に幅がある理由は、カウンセリングを無料で行っているクリニックもあるためです。
インビザラインは高額な費用がかかる治療であるため、まずは無料カウンセリングが受けられるクリニックの利用をおすすめします。
インビザラインは長くて数年以上の治療が必要になるため、クリニックとの付き合いも長くなります。カウンセリングでは不安や心配なことを伝えるだけでなく、医師や看護師との相性を判断することも重要です。
精密検査費
インビザラインの精密検査費用は、3万円~5万円です。精密検査の内容は以下の通りです。
● 口腔内検査
● レントゲン検査
● 顔や口の中の写真撮影
● 歯や顎のサイズ計測
これらは、カウンセリング後に受ける最初の検査です。これらの検査結果をもとに治療計画を策定していきます。
この段階で歯がどのように動くのかをシミュレーションできるため、理想的な歯並びになるまでの期間や費用なども把握できます。
精密検査費は検査項目数によっても変わり、「精密検査が安いからお得」というわけではないため、精密検査の内容も確認しておきましょう。
調整費
インビザラインの調整費用は、1回あたり3千円~1万円です。
インビザラインの治療が始まると、数ヵ月に1回ほどマウスピースの調整と口内のチェックを行います。計画通りに歯が動いているかの確認や、問題のある部分はないかなどを確認する重要な工程です。
調整費用は調整ごとにかかる費用となるため、治療期間が長くなると調整費も多くなります。
全体矯正を行う場合は12回〜30回ほど通院が必要となるため、カウンセリング時に調整費がどれくらいになるか確認しておきましょう。
通院費(交通費)
インビザラインには、治療以外にクリニックへの通院費(交通費)が発生します。
インビザラインは歯科医院への通院頻度が少ない治療方法となるため、頻繁に通うことはありません。しかし、虫歯や歯周病などに罹患した場合は別途治療が必要となり、当初の予定よりも多く通う必要が出てくるケースもあります。
通院にかかる交通費はクリニックまでの距離や交通機関、車の有無によって変わるため、一概にはいえません。
ちなみに、公共交通機関でクリニックに通う際にかかる交通費は医療費控除が適用となります。マイカーは控除対象にならないため、医療費控除を申請するなら駅から近いクリニックがおすすめです
保定期間費
保定期間としてかかる費用は、1回あたり2千円~5千円です。インビザラインの矯正治療後、保定装置を着けて過ごす期間を保定期間といいます。
矯正後は歯の周辺が不安定な状態となり、そのまま放置していると元の歯並びに戻るため、これを防ぐために設けられる期間です。
保定期間中は3ヶ月〜4ヶ月に1回来院して経過観察を行うため、その都度費用が発生します。また、保定装置にも2万円〜5万円ほどの費用がかかるため、事前に確認しておきましょう。
マウスピース費
インビザラインに使用するマウスピース(アライナー)の費用は、80万円~110万円です。
矯正に高額な費用がかかる理由であり、内訳の多くを占めています。マウスピースの費用が高い理由は、原材料費が高いことや個人の歯や口に合わせてカスタムするためです。
また、歯の状況によって複数のマウスピースを作製する必要もあります。
インビザライン矯正に使用するマウスピースは、治療終了までの分を一括で製作するのが一般的です。歯の状況や矯正箇所により費用が変わってくるため、実際の金額は相場に比べて大きく変わる場合があります。
3.インビザラインにかかる費用を抑えるコツ
インビザラインには高額な費用がかかるため、少しでも費用を抑えたいと思う方が多いでしょう。ここでは、インビザラインにかかる費用を抑えるコツを紹介します。
部分矯正の検討
費用を抑えたい場合は、部分矯正を検討するのもよいでしょう。一部の歯のみが気になる場合は、部分矯正を選択すると全体矯正に比べて費用を抑えられます。
さらに、部分矯正は歯を動かす距離や治療期間が短いことから、調整費や通院費などを抑えられるのもメリットです。
しかし、すべてのケースにおいて部分矯正ができるわけではありません。部分矯正ができるのは、以下のような状況に限られます。
● 軽度の不正咬合
● すきっ歯
● 矯正後の後戻り
実際には、噛み合わせや骨格に問題がないことも検査したうえで、部分矯正が可能かどうかを判断します。部分矯正を検討する場合は、対応しているクリニックを選びましょう。
マウスピースの装着時間を守る
費用を少しでも抑えるためには、治療が伸びて余分な出費がかからないようにマウスピースの装着時間を守ることも重要です。
インビザライン矯正では、歯への均等な圧力の分散や矯正の効果を最大化するために、1日22時間のマウスピース装着が推奨されています。
この装着時間を守らないと歯に矯正力をかけることができなくなり、治療計画通りに歯が動かず期間が伸びる可能性があります。
治療期間が長くなると、それだけ調整費や通院費なども多く必要です。また、マウスピースを着用していない状態が続くと、インビザライン自体が失敗するため十分に気をつけましょう。
実際にインビザライン矯正を始めると、食事や歯磨きのときにマウスピースを外したままとなって装着を忘れることもあります。
装着を忘れないためには、スマホのアラームやリマインダー、メモなどの機能を上手に活用することが重要です。
マウスピースの保管や管理を適切に行う
費用を抑えるためには、マウスピースの保管や管理を適切に行い、紛失や破損を防いで口内環境を清潔に保ちましょう。
食べかすがついているマウスピースを装着すると、装置の中で細菌が繁殖して虫歯や歯周病などの原因になります。
口腔トラブルが発生すると診察や治療が必要となり、当初の予定よりも矯正期間が伸びて費用がかかるため注意が必要です。
また、変色や悪臭の原因にもなるため、マウスピースを外して食事を行い、歯磨きをしてから再び装着しましょう。
マウスピースの洗浄について
マウスピースはプラスチック製であるため、熱湯や強い力を加えると変形する可能性があります。洗浄する場合は大まかな汚れを水で流し、毛の柔らかいブラシや指を使って洗います。
洗浄したマウスピースは水分が残っていると雑菌が繁殖するため、しっかり乾かしたうえで専用ケースに入れて保管します。
マウスピースの紛失について
紛失すると作り直しが必要になるため、注意が必要です。
食事や歯磨き時に取り外した際に紛失する場合が多く、一度失くしてしまった透明のマウスピースを見つけることは難しくなります。
紛失を防ぐためにも、保管場所を決めておきましょう。
医療費控除を活用する
インビザラインにかかった費用は医療費控除の対象となるため、納める税金を減らすことで費用負担の軽減につながります。
医療費控除とは、1月1日から12月31までの1年間に支払った医療費が合計10万円以上となった場合に、所得控除を受けて減税や税金の還付が受けられる制度です。
インビザラインの費用が医療費控除になる条件は、「歯列矯正が必要であると認められる」ことです。歯並びに問題がなく、美容目的のために行った場合は対象外となります。
自分では医療費控除に該当しないと思っていても、検査を受けて歯並びや噛み合わせの問題が発覚して対象となるケースもあるため、カウンセリングや検査のときに医師に確認してみましょう。
インビザラインで医療費控除の対象となる支払いは、以下の通りです。
● マウスピース費
● 精密検査費
● 病院に通院するための交通費(電車・バスなどの公共交通機関)
● 処方された痛み止めの薬費
● 通院ごとにかかる調整費
一方、ホワイトニングや審美目的のセラミック治療などにかかった費用は対象外です。
医療費控除を活用する場合は、計算や書類の保管が必要になるため、医療費のレシートや領収書をとっておきましょう。
4.まとめ
この記事では、インビザラインにかかる費用の相場や内訳、節約のポイントなどを解説しました。
インビザラインは全体矯正で約100万円かかり、別途で調整費や通院費、保定期間費なども発生します。また、クリニックによって料金設定に違いがあるため、内訳を確認して自分に合ったクリニックを選びましょう。
費用を抑えるためにはマウスピースの正しい装着や管理、医療費控除の活用などがあります。矯正したい範囲が狭い場合は、部分矯正を検討するのもよいでしょう。
山崎デンタルクリニックは、最新の医療機器を用いた矯正治療を行っており、歯を抜かないマウスピース矯正に力を入れています。
また、当院では口腔内の健康管理を徹底して行い、歯列の整い具合はもちろん、初期の虫歯や歯周病を見逃さない矯正治療を行います。
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